【ビジネス心理学】なぜ?個人事業主・社長は燃え尽きてしまうのか 〜心理学から見る「自立の問題」〜

こんにちは。
心理カウンセラーのヤタです。

今回はビジネス心理学として「なぜ個人事業主や社長は燃え尽きてしまうのか?」を、心理学的な視点から解説していきます。

目次

結論:「自立のしすぎ」が原因

個人事業主やひとり社長、起業家、仕事を頑張っている方が燃え尽きてしまう・・。

実はその背景には、心理学的に見ると「自立のしすぎ」という問題があります。

「自立」と聞くと、世間では「良いもの」「身につけるべきもの」とされていますよね。

「自立しなさい」と言われて育ってきた方も多いはず。

ところが心理学の視点から見ると、行き過ぎた自立というのは、さまざまな問題の温床になっているんですね。

わかりやすい例を挙げると、

・人に頼れない
・弱音が吐けない、
・我慢強い
・何でも一人でやってしまう など


そして結果的に孤独になってしまいます。

この自立のマインドは、社会を生きていくうえで、必要なスキルだと教わってきました。

でも、心の視点から見ると「一人で背負いすぎている」状態であり、それがやがて“強制終了”=燃え尽きにつながっていきます。

「世間の自立」と「心の自立」は違う

ここで大切なのは、世間でいう自立と、心の自立は別物ということ。

心の自律には、もう一歩先のステージがあります。

それが「相互依存」というステージです。

相互依存のステージというのは、自立した者同士が、お互いに依存するステージ。

・自分が出来ることは、自分がやる。
・自分が出来ない事は、得意な方にお任せする。

お大切にWin=Winの世界のことを表します。

人の心の成長というのは

  1. 赤ちゃんや子供時代の依存 から始まり
  2. 自立 へと進み、
  3. 最終的に 相互依存 へ向かう

この流れをたどります。

この相互依存に向かっていくことが、心の成長であり「精神的な成熟さ」と呼ぶものなのです。

私たちはどう「自立」していくのか

そもそも、人は赤ちゃんの頃、完全な「依存」からスタートします。

お母さんや、世話をしてくれる人がいなければ生きていけません。

その後、ある日を境に「しつけ」の場面がやってきます。

「自分でできることは自分でやりなさい」

「いつまでも面倒を見てくれる人はいないのよ」

「もうお兄ちゃんだからできるよね」と促される時期です。

このとき私達は「今まではやってくれていたのに、急にやってくれなくなった」という経験をします。

「してほしいのに、してくれない」

実は、この体験が心のなかに痛み(傷)として、残っていくんですね。

家庭環境によってこの傷の大きさは異なります。

たとえば、私自身は親が離婚し、生き別れを経験したため、傷は比較的大きく、その後の人生にも影響がありました。

ケースバイケースですが、こうした体験を通じて、人は「自分の願いは、何かしないと叶えてもらえない」と学んでいきます。

・お母さんの言うことを聞けば叶えてもらえる

・喜ばせれば応えてもらえる

・我慢すれば報われる

こうして願いを叶えるには「“条件付き”=頑張ることで手に入る」という思い込みが完成していきます。

反抗期が「自立」への転換点

依存の時代から、自立への転換点となるのが「反抗期」です。

反抗期とは、心理的には「もういいです。自分一人でやりますから」という宣言のこと。

「こんなに我慢しても叶えてくれない、頑張ってくれないなら、もう自分でやる」

こうして人は自立のステージに入っていくんですね。

自立のステージに入ると、どんどん実力がつき、「何でも自分でできる」という状態になります。

社会では「自立しなさい」と繰り返し言われるので、ここを進めば、自分で仕事をしたり、就職したり、勉強したり、副業をしたりと、自分の力で道を切り開けるようになるわけです。

「自律の争い」と、その裏側にある痛み

仕事や事業がうまく進む人ほど、自分なりの成功法則ややり方に自信を持つようになります。

すると、自分のやり方を強く主張します。

要は自分のやり方で成功したいわけです。

たとえば

職場で課長に「ヤタくん、このやり方でやってくれないか」と言われても「いや課長、そのやり方はもう古いですよ。今どき誰もやってませんよ。こっちの方がいいです」と返してしまう。

これが「自立の争い」です。

ここで一度立ち返ってほしいのですが、この自立の争いをしてしまうには理由があります。

それは、自立が強まる背景には「依存時代に欲しいものをもらえなかった痛み」があるということ。

依存の状態になると「また、あの痛みを経験しないといけない」と思ってしまい相手と競争をして、依存の状態を避けようとするんですね。

そして自立が強い人ほど、思考的になり、何でも一人で抱え込んでしまい、結果的にどんどん孤独になり、最終的に燃え尽きてしまいます。

人間は本来、社会の中で生きる生き物ですから、孤独の状態(心理学では分離と言います)になるとバランスが崩れてしまうのですね。

自立と依存、両方あってこそ人間

「自立は良いこと、依存はダメなこと」と思いがちですが、人間には自立と依存の両方が備わっています。

どちらか一方だけが正解という考え方は、心の目線で言えばバランスを崩している状態。

このバランスが崩れたときに、燃え尽きたり、一人で抱え込みすぎて強制終了してしまう。

これが、まさに今回のテーマである個人事業主・ひとり社長・起業家にやってくるステージなのです。

「頑張ろう、頑張ろう」と必死に生きる一方で、心には膨大なストレスがたまっていきます。

ですが、依存を嫌っているため、人前で弱さを出せません。

その結果、よくあるケースとして、夜のお店でお姉さまに話を聞いてもらったり、キャバクラで盛り上がる、スナックのママに愚痴を聞いてもらう、あるいは不倫といった形で、プライベートが乱れてしまうケースです。

これは何が起きているかというと・・

「表の世界では自立して依存を出せないので、裏側の世界で依存をだしている」のです。

表面上は依存を出せないからこそ、誰にも知られない場所で、無意識に依存を満たそうとしてしまう。

それほどまでに、自立と依存のバランスは大切なのです。

自己肯定感、自己価値、幸福感。

こうしたものを健全に育てていくには、依存と自立のバランスを取ることが欠かせません。

だからこそ、どちらかに偏ると燃え尽きや強制終了が起こってしまいます。

では、どうすればいいのか

「自分は頑張りすぎているかもしれない」

「自立しすぎているかも」

「いつも一人ぼっちだ」

「弱さを見せることができない」

そう感じた方への対処法をお伝えします。

ステップ1:自分が「禁止していること」に気づく

自立の強い人は、実は依存的な人が苦手です。

なぜなら、自分自身に「甘える」「頼る」「お願いする」「弱音を吐く」といったことを禁止しているから。

だからこそ、人がそうした感情を見せると「そんなもの自分でやれよ」「愚痴を言うな」などと、強く反応してしまうんですね。

まずは、自分が何を禁止しているのかに気づくこと

これがファーストステップです。

ステップ2:少しずつ禁止を緩める

禁止していることに気づいたら、少しずつ緩めていきます。

誰かに頼ってみる、お願いしてみる、弱音を吐いて愚痴を聞いてもらう。

信頼できる人に、小さなところからスタートしてみましょう。

そして、受け入れてもらうという経験をしていきます。

ステップ3:つらいときは「非常事態宣言」を

もうしんどくて限界!という方は、思い切って“白旗”を上げてください。

誰かに自分の気持ちを吐露したり、自分の弱さを出す。

弱さは「依存のシンボル」であり、それを認めていくことが大切です。

信頼できる人や家族に気持ちを打ち明けるのが理想ですが「そこまでの勇気はない」という方は、私のようなカウンセラーを使うのも一つの方法です。

絶対的に受け入れてくれる相手、話を聞くプロに頼ることで、安心・安全を感じながら取り組めるはずです。

おわりに

個人事業主、ひとり社長、起業家の方々や、日常で頑張り屋さんの方。

本当に自立しすぎていて、自分の感情や依存心とのバランスを崩しがちです。

その結果「お金は入ってくるけれど、何のために仕事をしているんだっけ?」という状態に陥ってしまうこともあります。

少しでも心当たりがある方は、ぜひ一度、心のバランスを意識してみてください。

今回は「個人事業主・ひとり社長はなぜ燃え尽きるのか」というテーマでお送りしました。

音声でも今回は配信しております。

今後もこうした配信を続けていきますので、よろしければチャンネル登録をお願いいたします。

それではまた。
心理カウンセラーのヤタでした。

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